はじめに
僕はカレーが好きだ。
そして僕にとって外食でカレーを食べるという事は、ココイチでカレー食べる事とほぼイコールだった。
僕はココイチが大好きだ。
初めてバイトをしたのもココイチだった。
あの黄色の看板に吸い寄せられるように、僕はバイトをしていながらも度々ココイチに客として訪れた。
メニューを開いて飛び込んでくるトッピングの群れは、いつも僕を悩ませた。
手仕込み系を初めて食べた時、僕はワンランク上も一応頼める年齢、そう、大人になったんだ…と実感させてくれた。
そしてカレーにチーズ…あぁ、パーフェクトだ…
…と、ココイチについての思い出は尽きる事のない僕だが、最近ふと気づいてしまった。
カレー好きを自称しているくせに、他のお店とか全然行ったことないじゃん!!!…と。
…いいのだろうか。
有名カレー店ひしめくこの東京で、それらのカレーを堪能せずに一生を終えるなんて事があっていいのだろうか。
…いや、いい筈がない。
さらに言えば、今月は僕が社会人になって一年を迎えた節目の月でもあった。
昨年度は社会の荒波に飛び込んだ。嵐に揉まれて、僕の心の船は傷だらけで軋んでいる。
ならば、今年度飛び込むのはカレーの荒波だ。
カレーによって僕の心の船はコーティングされ、その傷を埋めてくれる筈だ。
空は快晴だ。よし、出かけよう。
いざ、カレー探求の旅へ!!